2010年7月に観た映画:『インセプション』にひれ伏す
7月は久々に2桁いきました。そして面白い映画も多かった。
そしてダントツに面白かったのがクリストファー・ノーランの『インセプション』。物作りをしている人間の端くれとしては、こんなもの見せられたら鬱になるしかないという程の傑作。
自分のクリストファー・ノーランの印象は、『メメント』で注目されるもその後の作品ではパッとせず、『ダークナイト』でいきなりスイッチが入った人。そして本作で完全に自分の「型」を見つけてしまった。あまり熱心に観てなかった自分にはまるで突然変異に見えるのですが、この変貌の裏には何があるのかにも興味ありますね。
前述の「型」とはこういう事。ヒーローアクション物の体をした『ダークナイト』、そしてハードSF物の体をした『インセプション』。実はどちらも人間の内面をディープに描いたヒューマンドラマなんですね。
『ダークナイト』を観た時は、ハリウッドではこんなトリッキーな事しないと普通のドラマ物なんて作れないのかと思ったものでした。そして『インセプション』でもこの二重構造が踏襲されているのをみると、前作のヒットで味をしめたのか、あるいはハリウッドの状況は変わっていないのか…。
いずれにしろ、久々に根掘り葉掘り細部を調べたくなる作品に出会う事ができました。
その他の映画についてはツイートの抜粋で。
2回目の『告白』、本作を特徴付ける閉空間の作り方を注意深く観てみた。反射光中心のライティングや音の回り方、どれをとっても屋外の「抜け」感がないのね。不自然なくらい。他の中島作品は観てないんだけど、これって彼のスタイル?
『渇き』観た。なんとも奇妙なヴァンパイアもの。恋愛と交錯させるのが定番って事だと本作もそうなんだけど、パク・チャヌクがそんなステレオタイプを作るはずがなく。良い出来かというと微妙だけど。とりあえずキム・オクビンがカワユス。
本日の映画はテリー・ギリアム『Dr.パルナサスの鏡』。『バロン』の衝撃には及ばないものの映像的喜びは十分にあり。もう彼はそこだけキッチリ仕事してくれればいいや。相変わらず女優の趣味が偏ってるのもギリアムらしく、アンドリュー・ガーフィールドのインパクトが絶大。
本日の映画はメル・ギブソン『ブレイブハート』。なんだかんだ言ってこの人の映画は滅法面白いわ。そろそろ次作を期待したいところだけど、色々大丈夫なのかなー。人としてはあれだけど、映画人としてはめちゃくちゃ好きだぜ。
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』良すぎて驚いた。こんなにしっかりした作りの和製ロードムービーって初めて観たかも。このレベルの邦画が沢山出てくるといいなぁ。
『アウトレイジ』面白かったけど、特別感はないっすなー。娯楽作に徹するのはいいんだけど、それならもっとサービスてんこ盛りにしないとね。
『カケラ』面白かった。リコが創る義肢のブヨブヨ感、ハルの揺れる心のブヨブヨ感、女の子のお尻のブヨブヨ感。女子的世界。
『川の底からこんにちは』もなかなか良かった。突っ込み所も多々あるけど、満島ひかりが素晴らしくてそれも帳消しに。脚本がもっと良ければなー。
『オーケストラ!』激混みでした。ずいぶん忙しない展開だったけどラストは力技で大団円。ちょっとずるい気もするけど、こういう事が出来るのが音楽の力だね。メラニー・ロランは『イングロリアスバスターズ』よりこういう役の方がずっと良い。
『インセプション』ヤバすぎるぞコレ。なんだこの脚本力。人間のクリエイティビティの一つの頂点じゃないかってくらい。ここ数年のベストかもしれん。
本日の映画はチャーリー・カウフマン『脳内ニューヨーク』。こんな映画つくる人は他にいないよなぁ。ある意味『インセプション』と双子関係にある作品。凄いわー。
『マイ・ブラザー』とても良かった。見送らなくて良かったー。お話はステレオタイプなものだけど、3人の役者が非常に良く見応えのある骨太作品になってた。しかしあのマチルダがずいぶん美人になったもんだ(遠い目)。
本日の映画はデイヴ・ボースウィック『親指トムの奇妙な冒険』。久々に観たけどマスタピースだなぁ。グロと可愛さと物語のバランスが絶妙なんだなぁ。自分に子供がいたらピクサーやジブリより断然こっち観せる。
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