母なる証明 / Mother (2009年, 韓国)
監督・原案・脚本:ポン・ジュノ
出演:キム・ヘジャ, ウォンビン, チン・グ, ユン・ジェムン, 他
公式サイト:http://www.hahanaru.jp/
昨日の晩にポン・ジュノの長編3作を観了、本日ついに最新作『母なる証明』を観ることができました。事前の評判通り、相当のトンデモ映画でありました。
昨日エントリーした『アバター』とは180度異なる、と言うと生温いかな。軸が完全に違う異次元の代物と言うのが適当でしょう。もちろんどちらが良い悪いという話ではなく。
一言で表すなら「恐ろしく完璧な映画」という言葉くらいしか思いつかないのですが、それでも言い足りない何かがあります。ポン・ジュノ作品にはそうした言語化できない要素が多分に含まれていて、その正体の分からなさが不思議な観了感をもたらすのでしょう。で、その真骨頂が本作というわけです。
実は自分は彼の作品の中で唯一気に入らない要素があります。あのボンクラ感の漂う芝居がかった笑い要素。長編デビュー作『ほえる犬は噛まない』をはじめ、彼のほとんどの作品に入ってるアレです。
最初はジム・ジャームッシュやアキ・カウリスマキのようなオフビート感を狙ってやってるのかと思ったのですが、どうやら普通に笑いを取ろうとしてるようですね。韓国ではあれがウケるんでしょうか。自分には全く面白くないうえに実に寒々しいんですね。
本作にはそんなコメディー的要素がほとんどなく、知的障害を持つトジュンの言動がちょっとヘンってくらい。だからこそ普通のシーンのヘンさ、というか普通じゃ無さ加減が際立ってるんですね。オープニングの草原のシーンからアレですもん。そしてラストのバスの中でのアレも。こんなものどう解釈しろと…。
と、ヘンさばかりを強調してますが、サスペンス物としても超級品である事は言うまでもありません。『殺人の追憶』で見せた凄腕っぷりがさらに凄みを増してます。あと、必然性のあるキャスティングも実に見事ですね。美男美女と芸能人を適当にキャスティングすればいいと思ってるどこかの国の映画人に見習って欲しいものです。
いくら書いても書き尽くせないのでこれくらいにしますが、今観なければならない作品である事は間違いありません。去年のうちに観てれば、確実に年間ランキングに食い込んでいたでしょう。
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