『池田亮司展 +/-[the infinite between 0 and 1] 』を観てきました
今回の関東遠征でどうしても観ておきたかったのがこちら、池田亮司の大型個展 “+/- [the infinite between 0 and 1]” です。人間の知覚世界をデジタルの領域で再構成し、音と光の関係性で記述した世界を表現しているとか。
池田亮司の作品にはCDという形態でしか接した事がなかったので、今回の展示会は彼のポートフォリオに触れられるという意味でも自分的には貴重なものでした。
場所は東京都現代美術館の企画展示室。2つのフロアに映像作品と音響作品が分けられて展示されています。
1Fの「ブラックキューブ」と名付けられた展示室には映像作品が配置。名前の通り、照明のない黒い部屋の壁に映し出されるデジタルな映像に視覚が刺激されます。大小複数の映像は電子音響とシンクロして一つの世界を構成しているのですが、全然別の映像が統一感の取れた空気感を作り出しています。もしかしたら、同じデータを複数の表現で映像化しているのかも等と想像しつつ。
すべての映像が視界に入る場所に腰を下ろして、デジタルの冷たい肌触りだけではない心地良さに包まれ時を忘れます。
B2Fの「ホワイトキューブ」という展示室にあるのは音響作品。こちらは一転して白を基調にした部屋で、床が汚れないように靴を脱いで入室するという念の入りようです。
こちらには細かくビッシリと数字が印字された複数のフォトプリントとパラボラ型巨大スピーカー5台が配置されています。正弦波のうねりが部屋全体を満たし、どこから音が発せられているのか分からない独特の空間を作り出しています。
この指向性が非常に高い巨大スピーカーがなかなかに圧巻で、自分との位置関係で全く違う音が聞こえてきます。そんな5つのスピーカーから発せられる音が干渉し合い、音の波がのたうっているのが分かって面白い。
この2つの展示室は同じ間取りになってて、作品の配置も写し鏡のようなレイアウトになっているんですね。光と影のような関係を意識しているようです。
今回の展示会は自分の池田亮司像は非常に偏ったものだったんだな、という事が良く分かるものでしたね。これまではどちらかというと「ブラックキューブ」的な印象が強かったのですが、実物の質感や空間を持った作品の中に身を置く事で、また違った表情を見る事ができました。
時間があったので常設展ものぞいてみたのですが、こちらもなかなかの見応えでした。やはり大竹伸郎は天才ですね。ヤノベケンジの「ジャイアント・トらやん」も見られて良かった。さすがに火は噴いてなかったけど。
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