Bicycle Film Festival 2008に行ってきました
9/6,7に代官山BALL ROOMで行われたBicycle Film Festivalに行ってきました。2日にかけて全プログラム制覇しましたので、感想等を書いておこうと思います。
自分は今回が初めての参加でしたが、東京での開催は今回で4回目だそうです。世界的には8回目の開催で、10万人が参加するという結構な規模のイベントです。
なんとなくメッセンジャーやストリート寄りの作品が多いのかなと思っていたのですが、ロード, トラック, 社会問題関連の作品もバランス良く揃ってて非常に楽しめました。特に、今回目当てにしていたロード競技関連は非常にコアな作品が多く、それだけでも満腹状態になる程の充実感がありましたね。
何と言っても最も印象に残ったのは “Road To Roubaix”(2008年, アメリカ)です。その名の通り、あの世界最高のワンデークラッシック、パリ〜ルーベのドキュメント作品。これは本当に期待通りの出来で、相当にヤバい作品でした。最初から最後まで震えっぱなしでしたよ。
2006年大会における選手や関係者へのインタビューを中心にレース映像を交え、このレースがいかに特別なものであるのかを説いていきます。本作で面白いのは、アメリカ人が第三者的な立場から客観的に捉えたパリ〜ルーベが描かれている点でしょう。過剰な思い入れがない分、「特別さ」の表現が誰にでも分かるものになっているように思います。
そして、戦時中からのパヴェの凶暴っぷりがこれでもかってくらい描かれてます。メカニックの「このレースを走ると、そのバイクはもう他では使えない程損傷してしまう」という言葉を裏付ける、驚きの映像がたんまり収められているのも見所です。レース後の選手の、まるで最前線から引き上げてきた兵士さながらのすさまじい姿には戦慄しましたね。
選手のインタビューも興味深いものばかり。
ランス・アームストロング
「自分の競技人生で悔いがあるとすれば、パリ〜ルーベを走らなかった事。」
ジョージ・ヒンカピー
「この1日のレースでツールを3週間走るのと同じダメージを体は受ける。」
トム・ボーネン
「このレースに代わるものは存在しない。だから征服する事に大きな意味がある。」
本作は出来上がったばかりのようで、今回のBFFでの上映はプレビューだそうですね。アップリンクの浅井さんが来てたので、近いうちにアップリンクファクトリー等で上映されるかもしれません。そうなれば、DVD発売も期待できるかな。
待ちきれない方はこちらから購入できますよ。日本語字幕不要な方はどうぞ。
Masterlink Films: Road to Roubaix
トレーラーも超ヤバイっす。
Road To Roubaix trailer
そしてもう一つ、”Les Ninja Du Japon”(2007年, イタリア)も興味深い作品でした。アフリカとロードレースって全然結びつきませんでしたが、意外にもしっかりと根付いているんですね。本作の舞台となるツール・ド・ファソはUCI 2-2クラスのレースなんだそうです。ヨーロッパ人も多く参加してるし、あのコッピも出場したとか。
アフリカ系人種がロードバイクで走っているのは個人的には非常に新鮮なビジュアルでしたが、フィジカル的には全然問題なさそうですよね。実際かなり強いし。でも40度を超える気温の中を土埃にまみれて走るって、想像を絶する過酷さなんでしょうね。アフリカ人ロード選手がいないのは、こういう気候的な問題もあるのかも。
こちらもトレーラーをどうぞ。
Les Ninjas Du Japon trailer
未チェックのもので面白かったのは、盲目のMTBライダーを描いた “The Way Bobby Sees It”(2008年, アメリカ)です。伴走のガイド役が発する声とわずかに見える陰影だけで、クロスカントリー競技を走るボビーが凄い。一歩踏み外すと崖から転落するようなコースをどうして走れるのか。ヘルメットに取り付けたカメラで撮影する高速ダウンヒルは、ジェットコースターを凌ぐ恐怖体験でした。
当然、怪我や骨折も絶えないのですが、それでも立ち止まることのないボビーにはただただ敬服です。トレーラーでチビってください。
The Way Bobby Sees It (intro)
他にも沢山良い作品はあったのですが、長くなるので割愛します。
オーガナイズの方も、この規模のイベントにしてはスタッフも多く非常にうまく運営されているように思いました。みなさん感じの良い方ばかりで、非常に気持ち良く参加できましたね。また、この手の映画祭では字幕なしで上映される事も少なくないのですが、今回はすべてしっかりした字幕が付いててとても助かりました。
せっかくの機会なので改善要望もいくつか。まず、字幕の位置が低くて前の人の頭で読めない事も多かった。スクリーンサイズが小さくなってもいいので、もう少し高くした方がいいですね。あと、空調が強すぎて作品に集中出来ないことも少なくありませんでした。もひとつ、自転車で来場する人の事をもう少し考慮して欲しいかな。狭くてもいいので、屋内の駐輪場があると良かった。
なかなかお目にかかれない映像作品に触れることができて、参加できて本当に良かったと思ってます。自転車好きの一体感もあって楽しかった。次回も可能なら是非参加したいですね。
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