3G回線でも良好なストリーミング品質『Simplify Media』

PC上の音楽ライブラリからiPhoneにストリーミングするためのソフト『Simplify Media』がAppStoreで公開されました。これまでもインターネットラジオのソフトはいくつかありましたが、このタイプのものは初登場ではないでしょうか。先着10万ダウンロードまでは無償で提供されています。
iPhoneのストリーミング系ソフトではWi-Fi接続を前提としたものが多かったのですが、このSimplify Mediaは3G回線から自宅PC内のライブラリにアクセスできようにしている点が特徴でしょう。
ざっと試してみたところ、いくつかの問題点は見受けられましたが、限定的な使い方であれば十分に実用的であると感じました。
デモビデオがありますので、まずはそちらをご覧ください。
システムの構成としては、iPhoneで動作させるソフト、音楽ライブラリを管理するPC側で動作させるソフト、iPhoneからのアクセスを受けPCにリダイレクトするサーバから成ります。ユーザがセットアップするのは、iPhone用およびPC用ソフトになります。
PC用ソフトは以下からダウンロードしてください。MacOS, Windws, Linux用が用意されています。
Simplify Media – Connect Your Music
PC側でのセットアップは、ウィザードに従って進めれば問題なくセットアップできるでしょう。以下、MacOS用を例に説明します。
PC用のSimplify Mediaは、以前Chumby用に試してみたSlimServerと同様に専用のライブラリを生成することになります。iTunesのライブラリを直接参照する訳ではありません。
ライブラリの生成は、音楽ファイルを格納したフォルダやiTunesのライブラリを指定して生成します。
今回はiTunesライブラリから生成してみましたが、音楽ファイルが大量にある場合はそれなりに時間がかかります。2万曲を超えるライブラリで1.5時間くらいかかりました。また、このファイルスキャンは、Simplify Mediaを起動する度に行われます。ライブラリの更新をどうやって反映するのかが気になったのですが、かなり原始的な方法を採っているようですね。
Appleプロダクトではないので、生成されるライブラリにはDRM付きファイルは含まれません。また、タグの文字コードがUTF以外のものは文字化けしてしまうという問題があります。
ライブラリの生成が完了すると、Simplify Mediaの表示は次のようになります。ウィンドウ内に表示されているのは、共有されているライブラリの情報ですね。モザイク部分はアカウント情報です。

“Invite up to 30 friends”とあるように、30人分までのアカウントを発行してライブラリを共有することができるようです。
このアプリは通常のアプリのようにDocに置くことも、メニューバーに配置しておくことも可能です。


そしてUPnP対応ルータを使っている場合は、外部からアクセスできるように穴を開けてくれます。自分の使っているルータでは、このような設定が施されていました。

ルータがUPnPに対応していない場合は、これを手動で設定する必要があると思われます。接続方法がWi-Fiでも3Gでも、外部のサーバからのリダイレクトによるアクセスになるので同様に必要です。
次はiPhone側の設定をみてみましょう。
アプリをインストールし、PC側ソフトで設定したアカウント情報を設定するだけでOKです。あとは、iPodのようなディレクトリ階層をたどってライブラリにアクセスしていきます。
ライブラリへのアクセス時には通信による読み込みが発生するため、表示される情報は最初は少なくだんだんと増えていくという動作になります。2回目以降はキャッシュが効いて高速に表示されます。曲を選択すると再生が始まりますが、この時もバッファリングが発生します。自分が試した限りでは、長くても数秒程度でした。
再生中の画面には、アートワークを表示する画面(song)、アーティスト情報を表示する画面(artist)、歌詞を表示する画面(lylics)が用意されています。
いずれも、音楽ファイル内にエンベッドされたタグやアートワークが使われるのではなく、ネット上のライブラリが参照されているようです。なので、アートワークが表示されなかったり、間違ったものが表示される事もありました。
3G回線でのストリーミング品質を試すために、アルバム1枚分聴きながら散歩をしてみたのですが、アンテナ3-5本程度の感度であれば再生が途切れることは一度もありませんでした。曲のつなぎも実にスムーズです。
但し、電力消費が大きいようで発熱もかなりあります。キャリアの回線にもかなりの負荷をかけてしまうので、必要最小限の使い方に留めるのが良いでしょうね。
自分が想定する利用例としては、CDショップで「これ持ってたっけ?」という場合の確認や、友人との音楽談義の最中に「ほら、あの曲だよ。知らないの?」って時にサワリだけ再生してあげるといった使い方でしょうか。
ただ、自分が持っている全ライブラリが対象になっている訳ではないという点が残念ですね。やっぱ、DRMって百害あって一利なしだ。さっさと無くなって欲しいものです。
同様のシステムとして、先日AppleがiPhoneからのライブラリアクセスの特許を出願しているというニュースが流れました。
Apple Insider “New software would let iPhones access iTunes libraries from anywhere”
こちらは、メタ情報だけiPhoneに保存しメディアファイルだけストリーミングするという方式なのですが、ユーザビリティはこちらの方が良さそうですね。DRM問題も発生しませんし、早い時期に実現してくれると嬉しいな。
【AD】






テクノロジーが大好物のロードバイク乗りが、気になるモノやコトを紹介するブログです。自転車関連の話題はもちろん、ガジェットやネットサービスをはじめ音楽や映画等々、ノンジャンルのようで実に筋の通った話題をピックアップします。
