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77台のドラムセットと教祖様「77BOADRUM」

20080716-01.jpg

77BOADRUM(2008年, 日本=アメリカ)
監督:川口潤
撮影:川口潤, Chris Habib, unknown You Tube cameraman
出演 (プレイヤー):77BOADRUM(V∞REDOMS,Hisham Akira Bharoocha、David Nuss、Brian Chippendale、Jaiiko Suzuki、Andrew W.K、David Grubbs、and more)
公式サイト:http://www.myspace.com/film77boadrum

2007年7月7日にNYのブルックリン橋のたもとの公園で行われた、まさに奇祭とでも言うべきライブイベントのドキュメンタリーフィルムです。そのイベントとは、世界最高のトランスバンドBOREDOMSを中心に、ボランティアで集まったドラマーを加えた合計77台のドラムセットから成る大楽団によるフリーライブです。

映画の内容はイベント当日の演奏と2日間のリハーサル、およびメンバーへのインタビューという構成。野外でのフリーライブという事で、YouTubeに投稿されたオーディエンス映像も駆使し、この前代未聞のイベントを記録しています。

螺旋状に配置されたドラムセットの中心にはメンバーの教祖たるEYEが鎮座し、CDJ, エフェクター, 7ネックギター等を演奏しつつ77人のドラマーを指揮していきます。音的には、近年のBOREDOMS(V∞REDOMS)のライブを観ていれば想像が付くような、静と動を織り交ぜつつ、錐揉みしながら天に登りつめていくような非常にトランシーなサウンドです。

面白かったのは、メンバーが配置された円の直径が非常に大きいため、音がどうしても時間差を伴って広がっていきます。そしてそれがビッグウェイブのようにすべての演奏者に押し寄せてくる。必死に食らいついていないと波に飲み込まれてしまう、というメンバーの言葉が非常に印象的でした。

確かに普段は自分が音の発生源になるのに、この日は自分の発するよりも何十倍もの音圧が周りから迫ってくる訳だから、そんな表現も説得力を持ってしまいますね。

あと、ボランティアで参加したメンバーが全員「BOREDOMSと競演したかった」と口を揃えて言うところ。うんうん、それ分かりますよ。自分がドラマーでアメリカに住んでたなら絶対に応募してた。

そしてドラムという最も原初的な楽器を選んだのもBOREDOMSらしいところ。自分も若い頃は、ドラムというと最も地味な楽器というイメージを持っていましたが、今は最もアツイ視線を注ぐ楽器に逆転してしまっています。モノとしてのシンプルさと複雑さを兼ね備えつつ最も肉体に直結している。歳をとらないと分からないのかもしれませんね。

ちょっと昔話になりますが、自分のEYEとの初めての出会いは、20年以上前に東京某所(失念)で行われたハナタラシのライブでした。破壊の限りを尽くす彼等のライブでは怪我人が続出するため、「何があっても主催者に責任は問わない」という念書を書かされて入場するという異様なものでした。ライブはとにかく滅茶苦茶で、上京間もない自分の頭のネジが数本吹き飛ばされてしまったのを覚えています。

実はEYEと自分は同い年なんですけど、あれからずいぶん遠くに来てしまったなぁと遠い目になってしまいますね。

それでは映像をどうぞ。90秒のトレーラーと、見応えのある長めのダイジェストです。

 

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日時: 2008年07月16日(水) 22:56

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