技術系ロードバイク乗りのあれこれレビュー
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元クラバーにして現サイクリスト、Eガジェットフリークにしてecoピープル、イケメンにして非モテな♂がお送りします。
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ガス・ヴァン・サントの個人的マスターピース「パラノイド・パーク」

パラノイド・パーク / Paranoid Park (2007年, 米)
監督:ガス・ヴァン・サント
撮影監督:クリストファー・ドイル
出演:ゲイブ・ネヴァンス, テイラー・モンセン, ジェイク・ミラー, ローレン・マッキニー, 他
公式サイト:http://paranoidpark.jp/
これだけキャリアの長い映画作家でありながら、常にフレッシュな新作を届けてくれるガス・ヴァン・サント。本作は、これまでの彼の最高傑作「エレファント」を超えてしまったのではないでしょうか。クリストファー・ドイルとのタッグにより、驚くべきケミストリーが起きてしまっています。
ポートランドに住む16才のアレックス(ゲイブ・ネヴァンス)は、ジャレッド(ジェイク・ミラー)と治安は悪いが格好いいスケーターが集まる憧れの場所パラノイドパークへ行く。また土曜日にここ来る事を約束した2人だが、ジャレッドが行けなくなったのでアレックスは1人でパークに向かう。そこで出会った3人と貨物列車に飛び乗って遊んでいる最中、警備員に見つかり揉めている最中に誤って彼を死なせてしまう。アレックスは目撃者がいないのをいいことに、事件を秘密にして何事もなかったかのように日常生活を送る。おびえ、悩み、不安に駆られつつ、起きた出来事を手紙に綴りはじめる。というお話。
まず驚かされるのは、これまでとは打って変わったダイナミックなカメラワークです。手持ちカメラでスケーターを追い、逆光にきらめく輪郭を切り取り、スローモーションを織り交ぜながら非常に美しい映像を結晶化しています。それはまるでアレックスの心象風景のよう。
そして、そんな美しいイメージと非常にマッチしたサウンドトラックは、ミュージック・コンクレートを中心にした静かながらも青白い炎が宿った良作。特にエリオット・スミスの暖かさと冷たさの両面を備えた2曲が飛び抜けています。
もちろんガス・ヴァン・サントの実験的な作風は相変わらずで、時間軸は交錯し、シーンとは無関係のSEが混ざり、デ・ジャ・ヴのように反芻されるカットたち。日常から抜け出せない閉塞感と、事件が垣間見せる別の世界への戸惑いが見事に表現されています。
ティーンエイジャーを好んで描く監督としてはラリー・クラークが良く引き合いに出されると思うのですが、自分はどうもダメなんですね。あの執拗な性描写が気持ち悪くて好きになれません。ガス・ヴァン・サントも偏った性癖の持ち主のようですが、表現的にはずっと優れていると思います。直接的な表現を避ける事で、日常の些末との距離感を表しているというか。
次作はゲイの政治家ハーヴェイ・ミルクを描いたものになるようです。こちらも期待して良さそうですね。
それではトレーラー(英語版)をどうぞ。日本語版は公式サイトで。
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