手作りSFXの巨匠が放つ金字塔「恋愛睡眠のすすめ」

「恋愛睡眠のすすめ / The Science of Sleep」
2006年, フランス・イタリア
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル, シャルロット・ゲンズブール, アラン・シャバ, ミウ=ミウ, 他
公式サイト
劇場公開を観損ねたのでDVDを購入しました。
邦題も宣材もガーリー風味たっぷりなパッケージングになってますが、実はこれ男子向け映画なんですね。男子諸君はとにかく一度鑑賞し悶死すれば、その理由が分かるでしょう。
前作「エターナル・サンシャイン」もマジカルな映像テクを駆使しながら、恋愛の切なさを見事に描いた快作でしたが、本作はそれを遙かに凌ぐ作品に仕上がってます。
エキセントリックでサイケデリックでロマンチックでミステリアスでファニー。何よりも共感メーターが常時レッドゾーン状態の激ヤバ映画であります。
メキシコからパリに帰郷した不器用な青年ステファンが、時を同じくして隣に引っ越してきたステファニーを好きになる。不器用な彼は思いを遂げることができず、すべてを自分の思い通りにできる夢の中に逃げ込んでしまう。そのうちに夢と現実の区別が付かなくなり、ステファニーをはじめ周囲との関係も破綻をきたすようになってしまう。こんな二人を待ち構えるものは… というお話。
本作の原題は”The Science of Sleep”となってます。
そう、監督ミシェル・ゴンドリーのアイディアの源泉である睡眠と夢がテーマ。という事で、夢に翻弄されるステファンはミシェル・ゴンドリーの分身なんですね。
彼が作り出す夢の世界がこれまた素晴らしくキッチュでめちゃくちゃカワユス。1秒タイムマシンとかって、そんな発想はどっから来るんだろ。まさに天才の所業であります。
そんな本作で一番のお気に入りシーン。
こんな奇跡的な時間を過ごした二人が別れられるハズないっすよね。
DVDに付いてるメイキングを見ると、とにかくすべてが手作業で、全くもって今時の制作手法じゃないんですよね。CGを使わないのは当たり前で、何年もかけてセットの素材になるトイレットペーパーの芯を集めたり、とにかく手作りである事へのこだわりが半端ない。それ故のミシェル・ゴンドリー・ワールドな訳ですが。
編みぐるみのクリーチャー制作担当のアーティストへのインタビューの中に、ひときわ印象的な言葉がありました。
良いアイディアは、時に愚かに思える。
ミシェル・ゴンドリー
うーん、名言ですな。
では、そんなこだわりの末に完成した作品がどんなものか、トレーラーでご確認ください。
あと、公式サイトのカーソルがとても愉快なので、是非お訪ねください。
制作スタッフのみなさん、ナイス・ジョブです。
最後に、最新のミシェル・ゴンドリーの仕事のひとつ、Motorola RAZR2のCFをご覧ください。彼の才気がほとばしる60秒であります。
この映像にグッと来たら、映画の方も是非。
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