PEDAL - ピストバク・ムーブメント in NY


20070515-01.jpg

2002年, アメリカ
監督:ピーター・サザーランド
公式サイト

ニューヨークのバイクメッセンジャーの過酷な現実に迫るドキュメンタリー作品です。映画公開時は気にはなっていましたが、見逃してしまったのでDVDを購入しました。
監督は新進フォトグラファーのピーター・サザーランド。スケートボードで渋滞をすり抜けながらメッセンジャーを追う迫力のカメラワークが圧巻です。短編(52分)ですが見応えのある作品でした。

良識派自転車乗りから見ると、憤死してしまいそうな映像で溢れています。信号無視は常識だし、車の前を平気で斜行するし、歩道を爆走して歩行者を驚かせるし、等々。ホントとんでもない連中です。当然、警察や車の運転手からは敵視されて、ほとんど冷戦状態。しかも状況は悪くなる一方。
それでも彼らは配達の歩合で稼ぐためにそうせざるを得ない。地下鉄の倉庫に住むメッセンジャーや事故で片足を失ったメッセンジャー(冒頭の画面キャプチャ)等、過酷過ぎる実情がこれでもかと描かれています。どこやらの国の表面だけ真似たピストブームとは現実の重みが全然違いますね。
こういった現実を見てしまうと、「ブレーキ付けろ, 道路の端を走れ, ライト付けろ, 信号守れ」なんて言葉は力を失ってしまいます。無謀な走りを肯定するつもりは毛頭ありませんが、それが率直な感想です。

それと、自転車に対する半端ない愛情の深さにも胸が熱くなります。どれだけ酷い目に遭っても自転車からは離れられないと言う彼ら。自転車が翼を与えてくれる事に気付いた人間ならではです。

DVDには本編に入らなかった映像が特典として入っているのですが、”Extra Footage”というムービーのSQUIDという名前のメッセンジャーの言葉が心に残ったので、ちょっと長いですけど引用しておきます。

「メッセンジャーの仕事にも心得があるんだ。一日を無事に終え稼ぐこと。人に笑顔で接すること。最初は怒りっぽくて、車や人相手にケンカすることもあった。でも今は変わったんだ。悪態をつくのをやめて笑顔でピースしてみせる。憎しみからは何も生まれない。」
「何かあったの?」
「事故に遭ったんだ。ガラスにツバを吐いたら車にひかれた。自転車も壊された。俺は無事だったけど、自転車は2ブロックも引きずられた。病院には行かずに済んだけど、この事故を契機に改心することにしたんだ。下手したら殺されるからね。運転手は車が凶器だと気づかない。狭い車内にイラついてる。そこへ自転車で接近していったら、怒りを買うだけだ。」

自戒を込めて心に刻んでおきたいと思います。
無灯火/逆走/携帯操作の自転車に拳を振り上げたくなったり、違法駐車車両にケリを入れたりしたくなったり、走ってて嫌な気分になる事も少なくないのですが、要は気の持ち様。心に余裕を持って楽しみたいものです。

最後に映画の予告編(英語版)を貼っておきます。日本語版は公式サイトにあります。最後のシーンは思わず声が出るくらい衝撃的。

ペダル ピストバイク・ムーブメントin NY ペダル ピストバイク・ムーブメントin NY

Information and Links

Join the fray by commenting, tracking what others have to say, or linking to it from your blog.


Other Posts
Mirrored / Battles
SpaceNavigatorのMacOS版ドライバがGoogleEarthに対応

カテゴリー

あわせて読みたい
track feed

Write a Comment

Take a moment to comment and tell us what you think. Some basic HTML is allowed for formatting.

Reader Comments

Be the first to leave a comment!