真説 ザ・ワールド・イズ・マイン

「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」
著者:新井英樹
出版社:エンターブレイン
1995年から1997年にかけてヤングサンデーで連載された作品で、今回の復刻でかなり加筆されているようです。
漫画雑誌は全く読まないので連載時には知らなかったのですが、映画秘宝.comのPodcastの紹介で映画からの引用が多く非常に優れた作品であるということで、年末から読み始めてやっと読み終えました。
非常に難解でコメントしずらい作品なのですが、読了直後の感想を書いておこうと思います。
やはり人間は根っこの部分に暴力や殺人といった行動原理を持った生き物なんだなぁという事。何を今更な事なんでしょうけど、やはり強く残るのはその事です。社会性や協調性といったものは後付けで身に付けるものなので、ちょっとしたきっかけで失われたり歪んでしまったりする脆いものなんだなぁと。現実社会に繋ぎ止める事ができるのは他者との繋がりって事なんでしょうね。
モンはそれを学ぶことが無く育ち、トシは平凡な人生があるきっかけで狂ってしまう。孤独な人生を送る人間の一人として、決して他人事ではないなぁというか。
作品の中では殺人行為が目を背けたくなるようなリアルさで描かれているのですが、それは激しく正しい表現方法ですね。テロ行為を正しく表現しようとするとこうならざるを得ないのでしょう。スピルバーグが「プライベート・ライアン」の上陸シーンで臓物が飛び交うリアルな表現を使ったのを思い出させます。出来の悪いファンタジーが溢れる世の中にリアルを突き付けるのは表現者の務めですから。
で、問題のラストシーンですが、「2001年宇宙の旅」のような次の生命体につながる流れではなく人類の輪廻を描いているように思いました。人類の起源は人類を滅亡させた罪人から発生したものなんだよという。そのまんま過ぎるかな?
予想通り月並みなコメントになってしまった。(w
折りを見て読み返したいと思います。





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